令和7年5月8日

九州農業食料工学会 会員各位

九州農業食料工学会
学会長 稲葉 繁樹
(佐賀大学農学部)

 春暖の候、会員の皆様におかれましては、ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。

このたび、2025~2026年度の九州農業食料工学会の学会長を拝命いたしました、稲葉繁樹でございます。まず初めに、学会長という重要な役職をお任せいただきましたこと、心より感謝申し上げますとともに、その責任の重さに身が引き締まる思いでございます。

当学会は、農業と食料分野の発展を目指し、研究・技術の進歩を支え、また会員相互の知識・情報の共有を促進する場として長年にわたり活動してまいりました。私はその活動をさらに強化し、より多くの成果を社会に還元できるよう努力してまいります。

近年、農業分野ではデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進が急務となっています。農業における生産性向上や効率化、環境負荷の低減など、これらの課題に対してDX化は重要な鍵を握っており、スマート農業技術やAIを活用したデータ解析がますます重要になっています。これにより、農業の現場が一層効率的で持続可能なものへと進化し、次世代農業を担う技術革新が進むことを期待しています。また、食品加工分野との連携も重要です。農産物の生産と加工は密接に結びついており、持続可能な食料供給体制を確立するためには、生産現場と加工技術の一体化が求められます。九州は日本の農業・食料産業において重要な役割を担う地域であり、革新的な研究や技術が進められています。これらを実現するためには、大学や研究機関と企業との密接な連携が不可欠です。大学・研究機関は基礎研究や技術開発の最前線であり、企業はその技術を現場に適用し、実用化する力を持っています。産学連携を強化し、双方が知見を活かし合うことで、より迅速かつ効果的にDX化を進めることができると確信しています。私たちの学会がその中心となり、地域社会の発展に寄与できるよう、一層の努力を重ねてまいります。

また、当学会に関係している各大学に所属している学生に対し、企業や研究機関との間の相互理解を深めるための橋渡し的役割もこれから果たしていきたいと考えております。企業・研究機関の活動内容の紹介ができる機会を設けることで学生に情報を提供し、将来の進路の判断の一助となるべき新たな機会を提供してまいります。

今後、学会の活動がさらに充実し、会員の皆様にとって有意義なものとなるよう尽力してまいりますので、何卒ご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

結びに、皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げますとともに、学会の発展に向けて一層のご尽力をさせていただく所存です。どうぞよろしくお願いいたします。したが,学会の発展に向けて尽力し,会員の皆様にとってより充実した活動が行えるよう努めてまいりますので,引き続きご支援とご協力を賜りますよう,心よりお願い申し上げます.